自分の仕事を卒なくこなし定時で帰宅する事は悪い?部長世代と若手世代との働く意識のギャップとは
こんな状況の時、あなたならどうしますか?
都内にある300人規模のITサービス系企業の営業部。
営業部内には部長、課長、一般社員が所属。
それぞれ、自分が担当する顧客のニーズに応える為に各々のやり方で業務を進めています。
A君は、元IT企業のエンジニア出身、開発側の事情も理解できる優秀な営業マン。
B君は、元アパレルショップ店員で、IT業界は未経験だが仕事に対するモチベーションは高い優秀な社員。
二人は同じ時期に入社したほぼ同期社員とあって、普段の人間関係は良好です。
とある日の午後、オフィス内でこんな事がありました。
部長は、きっとA君は「はい、手伝います!」と言ってくれるものだと期待していました。
しかしA君は自分の仕事以外は受けないとキッパリ。
さて、こんな時、あなたが部長だったらどうしますか?
- 「上司に盾突くなんて何事だ!」とA君を叱り飛ばす?
- 自分の伝え方がいけなかったのか、と反省する?
- 仕事が回っていないB君を直接助ける?
上記の選択肢はマネジメント経験がある方ならお分かりだと思いますが全て不正解です。
目的は「仕事が回っていないB君の業務フローを改善する事」ですが、上記の選択肢だと解決に至りません。むしろ他の優秀な社員のモチベーションを下げたり、自分の首を自分で絞めてしまうかもしれません。
目的を達成するために最適なマネジメント手法は何でしょうか。
それには、部下世代の働く目的意識に、世代間の多少のギャップがあることも知っておいて損にはならないと思います。
(ソース:国民生活に関する世論調査 -内閣府)
これは、働く目的の世代別の回答です。
「お金を得る為に働く」が全世代で一番高い回答率ですが、
それ以外の回答では「自分の為」か「社会の為」かという点で若干の意識の違いが出ています。
20代では「自分の才能や能力を発揮するために働く」が12.9%で全世代の中で最も高いです。つまり、自分の為に働く意識がある人の割合が高いという事です。
30代も20代と同じような割合ですが、40代になると「社会の一員として、務めを果たす為に働く」と「生きがいを見つける為に働く」が若い世代よりも高い数値になり、50代ではさらに高い数値を示しています。
つまり、これは世代によって働く目的や意識に違いがある事を表しており、それが普段の職場での行動に表れやすいという事です。
よく耳にする言葉の代表では「サービス残業」ですが、これは会社の為に自分のプライベートの時間を無償で投じ、会社にアピールしているという事ですが、今の若い世代にその意識を理解する割合は低いでしょう。
もっと言うなら、自分の才能や能力が発揮できない会社では働き甲斐を得られないという若者が増えたという事も、この図から読み取れます。
さて、先ほどのA君とB君の例に戻りますが、この様な場合何をするのが一番正しいのか。正解は1つではないと思います。
- 部内の業務プロセスの見直し
- ITリテラシ向上、スキルアップ
- やる気が起きない評価制度の改善
- 組織マネジメント
- 場合によってはジョブローテーション(適材適所)
4コマ漫画の中から、これらの問題が見えてきました。
こうした会社の中で何気なく見過ごしてしまうところから課題を見付け、改善策を提案していく仕事が「人事」であり、人事では解決できない課題は外部の多数の経験や知見を有したコンサルタントが入り込んで解決をしていきます。
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